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ゴーゴーカレーでロースカツビジネスルー増し頼んでキャベツを4回おかわりするブログ

サージャント・グリズリー 彩峰 優

サージャント・グリズリー (ファミ通文庫)

サージャント・グリズリー (ファミ通文庫)

どこだったかなぁ……
「ついに萌えはグリズリーに!?」みたいな興味深い煽りを掲載しているサイトがあって、ちょっと読んでみようかと思って読んでみた。
第9回えんため大賞特別賞受賞!
とか書いてあるし、まぁ、はずれはないだろう……
と思っていたら大ハズレだった。


え、小説家ってこの程度でなれるの!?という印象。
折角、最近は面白いライトノベルとの素敵な出会いが多かったので、ライトノベルを中心に読書をしていたのだけど、これはちょっと考えを改めなくてはいけないっぽいなぁ……


ヒロインが軍服のグリズリー(熊)という設定は確かに奇抜で面白いのだけれども、それだけ。
文章は稚拙。お話は行き当たりばったりで、思いついた順番にただただ書き連ねているという印象。
伏線もへったくれもない。
次々と何の前フリも必然性も無く明らかにあって行く主人公の秘密。
頭のおかしなキャラクター(物理的な意味で)。
これは主人公が熊にいじめられてMを開花させて行くだけの小説か?


こういう、一定のレベルに全く達してない作品が『本』として流通するからライトノベルは文学じゃない! みたいな感じで異様に低くみられるんだね。
まぁ、ライトノベルは漫画について金になるという話を聞いたことがるから、少しでもいっぱい作家のストックをとっておいて、金を儲けようという出版社の作戦かしらん?


ただ、それを承知の上でライトノベルから業界に入るっていうのも、小説家を目指す人にとっては手なのかもしれない。
第138回直木賞を受賞した桜庭一樹さんもライトノベルから業界にはいっていることだし。
ただ、この人の略歴を見ると、ものすごく努力の人じゃないかなぁ? と思う。


ただ、趣味とはいえ、小説を書く者として、サージャント・グリズリーはなんだかやるせない気持ちにさせられる作品でした。