め〜てるの気持ち

め〜てるの気持ち 1 (ヤングジャンプコミックス)

奥浩哉といえばHENやGANZなど数々のヒット作を飛ばした漫画家です。
暴力や性描写（とくに同性愛)をよく描く。

そんな今までの作風とはがらっと変わった、漫画。ラブストーリーだな。うん。

30歳、童貞、ヒキコモリ。
彼の父親(ハゲ）は妻に先立たれた冴えないサラリーマン。彼を家から出そうと15年もがんばってきた。
ある日「彼女作って来たら部屋からでてやるよ！」と言われる。
が、しかし、父親には23歳の彼女がいた。当然、彼はそんなこと信じない。
やがて父親は彼女と再婚する。
しかし、幸せな結婚生活もつかの間、父親はガンで死んでしまう。
残された彼女は父親(夫)の意思を継ぎ、息子をヒキコモリから脱却させようと努力する。
ひょんな事からお互い顔を見た彼と彼女。彼は彼女の事を好きになってしまうのであった……

というような導入。
いや、このヒキコモリの成長の仕方がすごくいい。
最初は目を見れない。会話も交わせない。意思伝達はメモ書き。
彼女はそんなヒキコモリの態度をみて、自分が嫌われているのではないかと思ったり……
それが徐々に言葉を交わし、彼は部屋から一歩を踏み出す。
ヒキコモリの描写があまりにも生生しく痛々しい。
でも、心にキュンと触れるものがある。

とても、とても面白い漫画だと思う！　超オススメ！
こんな大御所の漫画なのに平積みにもされず、発行部数も少ないのは納得がいかん！
もっと評価されるべき！

め〜てるの気持ち 2 (ヤングジャンプコミックス)

め〜てるの気持ち 3 (ヤングジャンプコミックス)