ISBN:4087460401:title
村上龍の作品でちょと壊れた性を熱かった作品が好きです。
麻薬や人身売買、SM。これに加えて精神の病を描いた作品、とくに人間が壊れていく様を描いた作品が好きです。
この作品はまだ読み終わっていないのですが、文章のところどころにでてくる次のような節がなんだか心に響いてしまって、早く何かを書きたい衝動に駆られてしまいました。
わたしが死んだとき葬式で誰が泣いてくれるだろうと考えることがあるとミユキは言った。そんなことには意味がないとわたしは思った。自分の葬式を見ることはできないからだ。だが、自分の葬式を眺める方法が一つだけあるのだと彼女は言った。
自分は彼女と別れたときなんかに上のようなコトをよく考えてしまうのです。それでなんだか心に響いた。
自分の葬式を見ることはできないのだから、そんなことは意味がない。たしかに、自分が死んだあとのコトを考えることはそういった意味で無意味だ。なぜなら自分は死んでいるから。だけど、生きている人がどういう反応をするのかということには興味がある。
あの人はどういう反応をするだろう。それだけが知りたい。……とよく思っていた。
最近、完全にそんなことを考えることを忘れていた。それだけ、いろいろと無関心に慣れてきたのかな?
自分の葬式を眺める唯一の方法まではまだ読み着いていない。
- 作者: 村上龍
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/05/19
- メディア: 文庫
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