謎解きはディナーのあとで 東川篤哉
- 作者: 東川篤哉
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/09/02
- メディア: 単行本
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文学賞って、あんまり信用してないんですよ。
文学文学している偉い先生たちが推す本って良さはわかんないし、純文学? 私小説? なんかうじうじぐだぐだしていて抽象的でわかりません。
SFは肌に合うものもあれば、あわないものも多い。好きなあの作家たちが候補にはあがるけど、ぜんぜん取れない直木賞とかいろいろいろいろ……。
そんな中、本屋大賞は絶大な信用をおいていて、現場の店員が「売りたい本を推す」賞なので上位作品はすべからく面白い。
……そうおもっていた時期が僕にもありました。この謎解きはディナーのあとでを読むまでは。
いや、もう、本当にどうしようもなくつまらない。
いわゆる安楽椅子探偵もので、刑事のお嬢様の執事が、お嬢様が家に帰ってきてから事件について聞いて、見事に解決するとまぁ、そんな話なのだけれども。そんな短編がいくつか集録されているのだけれども。
はらはらもしない。どきどきもしない。そこに冒険はなく、ただただ淡々と進んでいくだけでちっとも胸踊らない。
この本の見るべきところは、「お嬢様の目は節穴でございますか」などなどお嬢様にむかって執事が吐く暴言だけである。まじ観るべきところない。
がっかりだ。
なににがっかりかって、もはや「本屋大賞」すらも信用できなくなってしまったことががっかりだ。