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ゴーゴーカレーでロースカツビジネスルー増し頼んでキャベツを4回おかわりするブログ

ビアンカ・オーバースタディ 筒井康隆

ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)

ビアンカ・オーバースタディ (星海社FICTIONS)


筒井康隆、喜寿である。七十七歳である。
それがライトノベル始めました。と。
そういえば、瀬戸内寂聴がケータイ小説を書いていたなぁ。
日本のお年寄りは元気である。

だからって若者がだめとはいわない。若者は若者でがんばってる。
それよりも、いまの日本で実質的決定権をもっている中年がだめなんじゃないの? と思う。
で、無駄に歳だけくってるから自分たちがただの害に成り下がっていることがわからない、わかりたくない(∩゜д゜)アーアーきこえなーい状態になってんだろう。

話がそれた。


学園の美少女が精液を集めて巨大カマキリと戦う話である。
簡単に言うと。

あとがきが公開されており、そこにこうある。

この本にはふたつの読みかたがある。通常のラノベとして読むエンタメの読みかた、そしてメタラノベとして読む文学的読みかたである。
筒井康隆『ビアンカ・オーバースタディ』あとがき Illustration/いとうのいぢ | 最前線

なるほど、確かに表現はラノベ的だ。
イラストを前提として、極端に少ない背景や人物の描写。
会話主体の進行。少ない話の起伏。
なるほど、これは確かにライトノベルだ。

しかし、なんか読み慣れてるラノベと違う……。
三人称で書かれてなかったり、男の子視点で書かれていなかったりする点。
繰り返し出てきて、それでいて少しづつ変化していくモチーフ。
なにより、表現がいちいちしっかりしている。
このへんがメタラノベなのだろうか?

筒井康隆のラノベと意識して読んでいる時点ですでにメタラノベなのかもしれない。

読み終わって感じたのは「あー、筒井康隆よんだわー」というなんというか安心感だった。
スキャンダラスで、ちんちんがキュッとなるような内容ではあったのだけれども、充分に楽しめた。