デジタルゲームの教科書 知っておくべきゲーム業界最新トレンド
- 作者: デジタルゲームの教科書制作委員会
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2010/05/15
- メディア: 単行本
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ちょっと前まではデジタルゲームといえば、プレステとかDSとか、あとゲーセンとかに置いてあるゲーム機だったかもしれないけど、近年急速にその裾野が広がっている。
ネットゲームの台頭、カジュアルゲーム、ケータイゲーム、iPhoneアプリ、ソーシャルゲームと言う感じで、利用者の幅や利用形態が驚くほど広がっていると同時に、作る側のハードルも下がっている。割と、参入しやすくなってるのではなかろうか?
そういや弊社もゲームなんぞに手を出しているなぁ……と思ったり。
私自身は同人ゲームを趣味にしてるので、やっぱりゲーム開発というのにはいろいろ気になることがあるわけです。
さて、前置きが長くなりましたが、表題の「デジタルゲームの教科書」です。これはIGDA、国際ゲーム開発者協会日本が編集した「デジタルゲーム」の「教科書」です。
現在のデジタルゲーム業界について薄くひろーーーく解説してある、まさに教科書。
各章ごとに、その分野の専門家が記事を書いており、また章の最後にはきちんと参考文献がまとめてある。
説明してある内容は幅広く、なんとなく目次を各と以下の通りな感じ。
- ゲーム産業の基本構造
- 世界のゲームシーン
- ゲーム業界のトレンドシーン
- ゲーム開発の技術と人材
全4部、24章からなるなかなか読み応えのある一冊でした。
それこそ、ゲーム産業の構造や歴史、現在の流行り(ネットワークゲーム、スマートフォン、同人、ノベルゲームなど)、ミドルウェア、プロシージャル技術やAI、果てはゲーム開発者のキャリアパスまで幅広く書いてある。
プロ、アマ、同人を問わず、ゲーム開発に少しでも関わる人はこれは一読しておくべき。
なぜかというと、過去から脈々とつづく、ゲーム開発という系譜がわかり、そこから2010年現在の状況を把握することができるし、どれも示唆に富んでいる。
また、ゲーム開発をすすめる上での、共通言語としての役割を果たすのに十分であるといえる。
こんど、特に第17章 ゲーム業界に広がるインディペンデントの流れ については、詳細に解説したいけれども、ゲーム開発するってんだったら、こんぐらいしっておこーよーという内容が分かりやすく、深く掘り下げようとおもったら掘り下げやすいようなかかれ方がしていてとてもgood。
文章も平易で、大変面白くよめた一冊。ただし分厚い……