名称未定ドキュメント"Que"

ゴーゴーカレーでロースカツビジネスルー増し頼んでキャベツを4回おかわりするブログ

海の底 有川浩

海の底 (角川文庫)

海の底 (角川文庫)

塩の街*1、空の中*2と続く自衛隊三部作の3作目!
陸上自衛隊航空自衛隊ときたらもう海上自衛隊しかないじゃないか!
潜水艦! 潜水艦! ひゃっほっほーーい!


なんというか、この話、強烈に面白かった。
自衛隊三部作の中では断トツ。
いやいや、最近よんだ本のなかでも相当、相当上位入賞ですよ!


横須賀の米軍基地を、突然巨大なザリガニが襲撃する。
ザリガニたちは人を襲い、餌とする。
その混乱の中、二人の潜水艦乗りが桜祭りにやってきていた小学生〜高校生までの子供達を助け、潜水艦に逃げ込む。
一方、外ではこの巨大ザリガニを撃退するべく、警察、機動隊が大活躍する。


書いてしまえば、そんな話しなのだが、この警察が兎に角熱い。
警察で中心的に動いている明石という人物がかなりの切れ者で、もう最初からこれは警察の手に負えないという事を判断し、しかもこの後警察と自衛隊とでのくだらない縄張り争いが起こるであろう事まで予想して兎に角、恐ろしく上手に立ち回る。
また、潜水艦に逃げ込んだ潜水艦乗り二人は子供達の世話をしながら6日間すごすわけだが、この生活で、潜水艦乗りの二人もそうだが、子供達がみるみる成長していく。
精神的に大人になっていく様がとても生き生きと描けていて、これが本当によい。


ご多分に漏れず、ゲロ甘な恋愛もしっかりありつつ、それはそれは大満足の一冊でした。
ああ、この終わり方は最高だった!

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