塩の街―wish on my precious (電撃文庫)
- 作者: 有川浩,昭次
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2004/02
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- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/06
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恋はもっと幸せで甘いと思っていた。こんなに苦しくてままならないなんて。
図書館戦争の有川浩のデビュー作。
電撃文庫から出版されて、のちにハードカバー化された、異例作。
ちょっと前に空の中*1を読んだけれど、あれよりこっちの方が俄然面白い!
人類が塩となる奇病(便宜的に塩害とよばれている)が蔓延する東京。
そこで、元自衛官の秋庭と女子高生の真奈はひっそりと暮らしている。
いくつかの出会いをへて、二人は塩害に立ち向かう事になる。
と、まぁ、こーんなお話。
でも、メインは塩害との戦いじゃなくて、真奈と秋庭の恋の行方だね。
もう、ベタ甘。
青臭いなんてもんじゃない。
世界なんてどうでもいい。秋庭さんが無事で入れば!! という真奈のキモチが素直で気持ちいい。
自分は電撃文庫版で読んだのですが、最後、作戦終了後に秋庭が帰還するシーンで、超低空飛行をする戦闘機の挿絵が見開きつかって掲載されているシーンでぞわっ! とした。
ああ、これは、挿絵のある、ライトノベルじゃないと味わえない感覚だなぁ……。
しかし、ベタ甘とは言えやはり、電撃の他の作品とは扱っている物が全く違う。
ちゃんと作者の中で「テーマ」がある。
ああ、そうか。やっぱりそういう作品の方が圧倒的に面白い。
ハードカバーに言ってゼッタイ正解。
はやく図書館戦争が文庫ででないかしらん
*1:[asin:4043898010:detail]