スカイ・クロラ 森博嗣
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2004/10
- メディア: 文庫
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さてさて、映画をみてから原作を読んだので。映画のイメージに引きずられ映画との比較になってしまうのですが……
このお話を小説から読んでたらどうだったかな?
えらく静かで、表面上は何も起こらないように感じるのだけど、案外いいテーマの良作。
映画とほとんど同じ展開だったのだけど違う点は二つ。
- 終末
- ティーチャの存在
物語の終末に関しては、このテーマを際立たせる意味で映画のほうは秀逸。
繰り返す物語には、そっちのほうがいいだろう。
映画では重要な役割を担うティーチャ。
黒豹のマークの戦闘機に乗る凄腕の男。
戦闘機乗りなのにキルドレ(思春期の姿で永遠を生きる人達)で無い大人の男。
小説ではなんだか恐ろしくぞんざいに扱われて、ティーチャという名前すらでてこない。
この人物は映画では何を意味しているのだろうか。
恐らく、これもテーマを際立たせるための仕掛けだろう。
キルドレは殺される以外では死ぬ事はない。
絶対的な力を持つティーチャはキルドレの死の象徴であり、無限に繰り返す日々のトリガでもあるんだろうな。
小説のセカイはどっちにむかっていくのか。
いい小説だった。続きをばんばんよんでいこー