- 作者: 谷川流,いとうのいぢ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2003/06
- メディア: 文庫
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一度読んだ本は基本的に2回は読まないのですが、やむにやまれぬ事情により2回目を読む。
というのもドンパチという同人サークルを結成して、涼宮ハルヒの憂鬱を題材にしたシューティングゲームを作っているからだ。
例により、例の如く自分の役回りは人集め、スケジュール管理、シナリオ作成、各種デザイン、ときにはプログラミング、ときにはデザイン、愛の逃避行に走る絵師の身辺調査等等……監督というなのなんでも屋をやっています。
2次創作は初めてなのですが、やはり大事なことはキャラクタのイメージをいかに壊さずに、それでいて2次創作じゃないとできない事をやる、ということではないでしょうか?
そんなわけで、シナリオを書く身としてはDVDを観たり、原作を読んだりして、キャラクタのイメージを頑張ってトレースする必要があるわけです。
でも、どんなに頑張って書いても、書くのが異常に難しいキャラがいます。
その2キャラとは涼宮ハルヒと朝比奈みくる。
この話はほとんどを主人公のキョンの説明口調の語りでしめられています。アニメみて、小説を読んでいたらキョンの語り口調はすぐに掴める。言いそうなこともなんとなーくわかってくる。ああ、忌々しい。
恐らく、作品を通して、キョンの次に台詞が多いのは小泉じゃないでしょうか? こいつも簡単。ようするに丁寧な口調でガチホモにしてしまえばいいわけだ。
そして、長門は台詞が短いからとても簡単。
鶴屋さん? 谷口? 国木田? 朝倉涼子?
鶴谷さんが若干難易度たかいけれど、どれも既存の何かしらのキャラを応用させればそこまで難しくはない。
でも、ハルヒとみくるが難しい。
ハルヒは、そのぶっとんだ思考と発言を考えるのが難しい。彼女は超常現象を望むと同時に、そんなものこの世にないと理解している常識的な思考ももっている。それに、あの口調をがんばって真似すれば真似するほど、ただの嫌な奴になりさがってしまう……
みくるを書くのは悪夢だ……。
歩く萌え要素。彼女の魅力を文章で表すのは困難を極める。どうしても、アニメで見慣れたあのビジュアルがイメージに伴うせいで、文章で魅力を表現する事を放棄してしまう。いいや、立ち絵で萌えてもらおう、と。それはシナリオライターとして負けだろ。
彼女の言動は気弱で自信なさげで、ハルヒにたいしておどおどしてればそれだけでいい。いいのだけれど、その空気感を表現するにはまだまだ俺は実力不足だ。
そんなふがいなさを感じ、小説をもう一度読み直してみたけど、普通に面白いばっかりで、結局わからずじまい……
困った……