名称未定ドキュメント"Que"

ゴーゴーカレーでロースカツビジネスルー増し頼んでキャベツを4回おかわりするブログ

ef - a tale of memories. 第7話「I...」

ef - a tale of memories.ですが、これはスゴイアニメだ……。
以前も書いたのですが、今回の7話は本当に凄かった。
アニメ史に残る5分間といっても過言ではない神演出がありました。


ストーリーはどんどん展開していきます。
蓮治は自分のことを好きだと言ってくれない千尋への接し方が分からず、つい傷つけてしまう。
景とみやこによる紘の取り合いでは、試合でけがした景を迎えに行くため、紘がみやことのデートをすっぽかす。
延々と待ち続けるみやこ。みやこは心にトラウマがあって、また、自分の存在が他人の心の中から消えてしまうということを酷く恐れている。約束の時間になっても、何時間たっても紘は現れない。
みやこは紘の留守番電話に延々と入れ続ける。
……が、この留守番電話は紘が気付かないままに景によって消去されてしまう。


この留守番電話のシーンがスゴイ。アニメ史に残る5分。
脚本と演出がこれ以上ないほどの高い完成度でマッチしている。
ほとんど動きの無い1枚絵の上に、どんどん、どんどん留守番電話に吹き込まれる台詞が人文字づつ描かれていく。
その文字が徐々に画面を覆い尽くして行くという演出。
そして、脚本。最初はおどけた風に、じょじょに怒ったように、そして怒ったり、弱気になったり、最後には消えたく無いという本音を吐露する。
何が凄いってこんな地味なシーンが5分も続くのだ。圧倒的な迫力で。5分間、鳥肌が立ち続け、みやこの気持ちが痛いほどつたわってくる。そのうち「誠死ね」よろしく「紘死ね」とか「景死ね」とかそんな単語が出てきそうな、そんな痛ましいシーンだった。
この弱気なみやこのシーンの後EDを挟んで、景が紘の携帯から勝手にみやこの留守電を消すシーンのなんと凶悪なこと。


アニメとして、表現技法を模索しつづける大沼&新房だからできた表現だろうし、これ以外の人ならただただ凡庸な1シーンにおわってしまったんだろうなぁ