源氏物語 巻9
- 作者: 瀬戸内寂聴
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/09/14
- メディア: 文庫
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ついに9巻。「早蕨」「宿木」「東屋」
8巻から、源氏が死んだあとの子孫達の話になっています。
主要な登場人物としては明石の姫君の息子の匂宮。(源氏の孫)
女三の宮と柏木の不義の子薫。(世間的には源氏の息子)
この二人と八の宮(源氏の弟)の3人の娘(大君、中の君、浮舟)との恋の話。
一番上の大君は8巻で他界している。
匂宮は中の君と結婚している。
OK。割と整理ができた。
そう、登場人物が絡み合って難しいのだ。細々といろいろな登場人物がおり、その一人一人について細やかな心理描写、背景描写がなされており、ただただ感心するばかり。よくもまぁ、かき分けられたもんだわぁ。
この巻では遂に浮舟が登場する。
八の宮の子なのだが認知されず、母は別の男と結婚し、この男について常陸などにいたのだ。
その浮舟がついに登場する。
さて、最終10巻は薫と匂宮がこの浮舟を巡ってあれやこれやとしでかすという話らしいのだが、この巻ではその浮舟がいかに亡き大君に似ているか、美しいか、どういう境遇で、周りのひとはどんな人達なのか。と、まぁそう言った事について細々と書かれている。
流石に、この文体に慣れてきたのかそれとも、そもそも文章が簡単になってきたのかは分からないが、意外とサクサクよめてしまった。
薫の未練タラタラっぷりや、匂宮の好色っぷりに辟易はするもののどちらも源氏に遠く及ばないところが何ともはや……
さて、半年以上にわたって読み続けてきた源氏物語も次で終わり。夢の浮き橋。