……と、まぁ、上のエントリはこれのための前振りです。
ライトで面白いシリーズ物を探していて、西尾維新という選択肢を思いついたのでとりあえず、一冊買ってみた。
読みながら、どんどん評価が変わって行く作品。
ちょっとまだ評価がきちんと下せないので「戯言」シリーズは全部読んでみようと思う。
hondana.orgの感想欄に
エピローグを書くためにそれまでの350Pがあったと思えば納得です
とあったが、全くその通りだと思った。
だって、展開がベタベタで犯人がすぐに分かっちゃうんだもん。
最初の殺人(というか殺人が発覚する前、深夜が電話をした時)で容疑者一人わかり(一つ目のトリックもどうじにわかり)、友のパソコンが壊されたところでもう一人の容疑者がわかってしまい、分からないのは二つ目の密室トリックだけ……という状況になってしまった。
というか、密室に首無し死体があるという状況だけで、僕は冷めてしまっていた。
だって、現実にはあり得ない、小説であるからあり得るシチュエーションなんだから。
最初の章のやたらと長い人物紹介(?)みたいなのを一生懸命読んで、やっと物語が始まったとおもったらそれかよ……
……と多少落胆したのは事実。
しかし、この小説、後半怒濤の面白さを見せる。
ほんと、最後半だけどね。
作中で何度も、何度も言及される「入れ替えトリック」が見事に二つもでてこようとは……まったく想像していなかった。
そして、真犯人の動機。
なるほど、その動機であらば密室「殺人」である必要があるわけだ。
コレみよがしに殺されている必要があるわけだ。
ま、冷静に考えると密室である必要はやっぱり無い。
本作はメフィスト賞受賞作なんだけれど「これでメフィスト賞?」と思わざるを得ない。
全然洗練されていない。
だけれども、勢いはある。
もう少しこの「戯言遣い」のお話を読んでみることにする。
クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)
- 作者: 西尾維新,take
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/02/07
- メディア: 新書
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