仕事ではじめる機械学習

- 作者: 有賀康顕,中山心太,西林孝
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2018/01/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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著者の一人の 中山ところてん とは シャチクグッズとか一緒に作ってる仲で、まぁ、そんな感じで献本いただきました。ありがとうございます!
学生の頃から確率とか統計とかすごく苦手で、社会人になってから 集合知プログラミング とか勉強したけど、けっきょくよくわかんない……みたいな状態でいたのですが、前職でディープラーニング野郎となり、ディープラーニングならある程度わかる。という状態になったのが私です。
前職ではディープラーニングのコンサルみたいなこともやっていたのですが、お客さんの話を聞くと「それはディープラーニングじゃなくてもいいんじゃないかなぁ……」と漠然と感じつつも伝統的な機械学習の手法というのを知らないすぎるので何とも言えないということがよくありました。
この 仕事ではじめる機械学習 は、本の中に出てくる言葉を借りると、『伝統的な機械学習』について紹介してあります。機械学習にはどういう物があって、これはどれが得意。こういうときはコレを使いましょう。データはこうやって集めましょう。みたいな話がたくさんの図とPythonのコードで紹介してあります。コード……と言っても、読み飛ばしても全然問題が無いレベルです。また、翻訳本じゃないので日本語がとても読みやすいし、題材がITに身を置いているものからみるととても身近で理解しやすいものばかりでした。
前半では、伝統的な機械学習についてのオーバービュー。後半では実際に映画の推薦システムの作り方やKickstarterの分析など具体的な例を出しての解説。という構成なので、わかりやすさと納得感が抜群でした。
ディープラーニングから機械学習に入った私ですが、ディープラーニングを勉強しているときに、とにかく用語がわからなくて困りました。このディープラーニングの文脈で出て来る様々な用語は、元を正せば「伝統的な機械学習」からきています。この本ではこういった用語の説明がわかりやすくしてあり、ディープラーニングを勉強する人も、まずこちらの本を読んでから勉強するとすごく役に立つと思います。
「仕事ではじめる」というタイトルに偽りなく、必要十分な内容で大変参考になる良書でした。
献本頂きましたオライリー・ジャパン様、著者の皆様、どうもありがとうございました。
ソフトウェア開発会社を退職したので振り返り。
前回の退職エントリ、2013年に書いてありますね。
3年と1ヶ月勤めたソフトウェアの開発会社を退職しました。正確には今月いっぱいで退職します。いまは有給消化中です。
社内の規定で所属を明かしちゃだめよって書いてあるのでどこをやめたかは書かないです、発表資料とか上司の発言を追っていたらどこに所属していたかはバレバレですけどね……
映画みたり、GRAVITY DAZE2やったり、恩師の研究室に遊びに行ったり、嫁の書物仕事手伝ったりして過ごそうと思っています。

- 出版社/メーカー: ソニー・インタラクティブエンタテインメント
- 発売日: 2017/01/19
- メディア: Video Game
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せっかくなのでこの3年間の振り返りを。
前回の転職の経緯
簡単に言うと、お仕事楽しくなくなってきたタイミングで、超面白そうな仕事見つけて応募したら受かったので転職した。みたいな感じですね。
現職やってきたこと
新卒で入った会社は、最後の方はスクラムマスターのようなプロジェクトを回すお仕事ばかりをやっていたのですが、転職した会社はとにかく四六時中プログラムを書くお仕事でした。
最初はPHPで書かれた既存サービスのメンテナンスを一月ちょいくらいやって……
ああ、それからは怒涛の展開でした。
特定のディバイス向けのクラウドサービス(PHP)を作ったり、IoT的なやつのマシーン間のリアルタイム通信するためのサーバをつくったり、社内用のチャットシステムを作ったり、深層学習したり、深層学習用のGUI環境つくったり、オープンソースで公開したり、超会議でたり、Numbers当てたりしましたね。
3年間はあっという間でしたし、常になにか新しい技術を勉強して、とにかく世の中に無いものを作り続けていました。
環境は人を成長させる
この会社の良かったところは、度肝を抜かれるような優秀な同僚と一緒に働くことができたことです。
とにかくみんな、恐ろしくコードが書けるし、ソフトウェア開発に対して真摯でした。
僕達開発者への要求はものすごくフワっとしていることが多い職場でしたが、むしろそれのおかげでかなり自由にできました。へんなしがらみに悩まされることも無く新しい技術を実験したり、採用したりできました。
そういう、エンジニアがのびのびと自由に作業できる環境で、さらにとびきり優秀な同僚に囲まれているというのは、お互いに刺激があり成長できる環境だったと思います。
これは悪かった点でもあるのですが、同じ部署にサーバサイドのエンジニアが誰もおらず、サーバまわりの開発はいつも僕一人だったっていうのも、良し悪しではありますが、大きく成長できた/できてしまった部分なのかなぁと思います。
この会社に入るまではアプリのことはわかるけど、ミドルウェアのことはよくわからん! という感じでした。しかし、まぁ、自分でなんでもやらないといけないとなると、そうも言ってられないので、とにかく調べては実装、実行、本番投入! みたいな感じで否が応でも詳しくなっていきました。
自分が専門としている領域の人が自分だけという状況は、特に「何かわからない」ときが辛いです。この挙動、よくわからないけど聞く人が居ない。テスティングライブラリどれ使うべきか……今なにが流行ってるのか。とか、相談したいときに相談出来ない、相談する人が居ない。仕方がないから自分で調べて、手痛い失敗をしたりして、ちょっとづつ道を切り開いていくしか無い。そういう経験は、経験として貴重だと思うし、エンジニアとして成長できたとは思うのですが、効率の悪さを感じる点でした。
他に現職のいいところを上げておくと
逆に悪いところは
- 情報共有がされない (となりがなにやってるか知らない)
- 締め切りギリギリでの差し込みが多い
〆切ギリギリの差し込みはほんと、それやらないといけないのひと月前からわかってたよね? よね? なんで今までだまってたの? ね? なんで? ねぇ? と膝詰めで問い詰めたい気持ちでいっぱいになることが多いのでホントそのへんは改善したほうがいいと思います。
と、まぁ、人間がやることだからいい点もあれば悪い点もある。
振り返るとおおよそ楽しく仕事ができました。年に1、2回、まじでヤバイ死ぬみたいな激務が訪れるけど、それ以外はほぼほぼ平和な凪の海という感じ。いい職場でした。
転職する理由
ちょっと前に、こんなブログを読みました。
「あー、わかるー」と思いつつ、でもやっぱり「世界を変えたい」とか「世界にまだ無いものを作りたい」という欲求が、僕の中には強くあります。
いまの職場に転職したのも、社長のブログに「世界に無いものを作る」と書いてあったのを読んだのがきっかけでした。火中の栗を拾う人募集とかも書いてあった気がします。アッツアツの栗を随分拾いましたともさ!
そういう超でかい夢や野望をトップが示してくれるところで働きたい。そこで世界にまだないプロダクトを作りたい。世界を変えたい! あと、給料もっとくれ!
今の会社は、確実に、世界にまだない、全く新しい物を作ることができます。給料も、同年代とくらべてもらえてる方です。
なので、転職しようとか全然考えてなかったのですが、ある日、首狩り族から電話がかかってきて、話を聞いてるとすごく面白そうだなぁ、と思ったので受けてみたら受かった。だから転職することになりました。
世界にまだ無いものを作れて、しかも即座に人の生活の役に立つ。年収も上がる。
今の会社と違うのは超大企業の新規部署という点。今は中小企業で働いているので、日銭を稼ぐために面白くない仕事もやらないといけないのです。でも、次のところは大企業の中の新規部署で、まさにスタートアップのような場所。絶賛人を募集中。スタートアップ的位置づけなのでカルチャーを作れる。何より予算はいっぱいある。
これは実に魅力的だと思い、転職を決意しました。次はクルマと、クルマを取り巻くITサービスを作るお仕事です。大企業だけど「内製する」と言っていたのも転職の決め手の一つです。今後もソフトウェアデベロッパーとして、そしてたぶんスクラムマスターとして働いて行くことになると思います。
世界変えたいなら、世界変えれる会社に飛び込んでいけばいいじゃない!
世界を変えるのにふさわしく、新規で採用した人のなかで僕が唯一にして無二の日本人だと聞いて大草原不可避状態ですがwwwwwwww英語、特に喋れるわけじゃないので、一抹の不安しか無い。一抹というか、茶筒から溢れんばかりの不安しかない。
蛇足
この業界の慣わしに従い、Amazonのwish listを公開します。 なにかプレゼントいただけたら今後の励みになります!
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あけました 2016
1年ぶりのエントリになりました。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
新年だし、ブログに抱負でも書こうと思ってブログを開くと、丁度去年の抱負が書いてあり暗澹たる気持ちになりましたね。
パチスロは控えられてないし、財政の健全化もできてないです。本当に(ry
去年を振り返ると、まぁ、やはりいろいろありました。
仕事ではPHP完全に捨てることができましたね。node.jsもりもり書いて、気づいたらPython書きながら機械学習のサムシングを作っていました。
Pythonは学生時代に1度、Google App Engineが出たばかりの時に1度挫折しているので、今回3度目の正直でなんとか覚えましたね。
私生活では、去年の夏頃までに体重を5kgくらい落とすことに成功したのですが、また増えてきました。あかんです。今年は体重二桁復帰を目指そうと思います。
去年の年末に米原万里さんの「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」を読んだんですね。なんかこの人の話し読んだことあるなぁ……と思ってたら以前、同じ作者の本を読んでいました。

- 作者: 米原万里
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2004/06/25
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会社の行き帰りであんまり本を読まなくなったりして、ブログを書かなくなっていたけれども、読書感想文を書くのはやっぱり良い習慣だなぁと思いました。
今年はまた読書感想文を再開しようかなぁと思います。
さてさて、今年はどんな年になることやら。
書物仕事をこなしつつ、撮りためた学校ぐらしをみながら。
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- 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
- 発売日: 2015/09/26
- メディア: Blu-ray
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あけました 2015
あけましておめでとうございます。 2014年は1エントリもブログ書かなかったですね。環境の変化といいますか、会社の行き帰りに延々とキャンディークラッシュとジェリースプラッシュやっていたせいで、本もろくに読まなくなっていました。あと、パチスロにハマりすぎてソウルジェムを濁し続けた一年でした。今年の抱負は質素倹約。家計簿をしっかり付けて、パチスロ通いを控えて財政の健全化を図りたいと思います。
さて、転職して1年がたちました。
なんというか、ジェットコースターにのったような感じでバタバタと1年が過ぎました。
前職の最後の方はベンチャー企業に出向して働いていたのですが、やっぱり今の会社の方が日々の暮らしが心配になるレベルでザ・ベンチャーという感じでした。
「ここで俺がヘタれたらプロジェクトと一緒に会社が潰れるぅぅぅううう」
というたぐいのもっそい緊張感を持って仕事することが多くてまじあれでしたね。
前職ではスクラムマスターとかプロジェクトマネージャー的な仕事をやっていたので、コードはほとんど書かず、とにかくスケジュールに間に合わせるように暗躍していたような気がします。
一方、いまは完全にプログラマに戻って、朝から晩までひたすらコードかいてます。楽しい。研究開発っぽい案件が多くて、わりと自由にいろいろなことが試せるのがいいですね。ただ、種々の理由によりサーバ側のコードがPHPなおかげでいろいろヘイトを貯めることがありますがががががが
給料は、前職にそのまま居たほうがきっと良かったんだけど、毎日が充実してて、というか朝から晩まで楽しくコードかきかきできる今の環境は素晴らしいです。あと、出社時間が基本自由な裁量労働制ってのがサイコー。9:30にこないといけない前職の裁量労働とはなんだったのか、いまだに謎いすぎます。
てなかんじですが、2015年もよろしくおねがいします。
現場からは以上です。
獣の奏者 外伝 刹那 上橋菜穂子
2013年46冊目。これが今年最後。

- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/10/16
- メディア: 文庫
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すでに本編は終わっているのだけれども、そこからこぼれた、親と子の物語が丁寧に描かれている。
本編に比べれば圧倒的に静かな内容なのだけれども、生まれて、いかに生きるかを選択し、子を産み、育てるということについて語られていて、なんとも言えない、心に響く内容だった。
英国一家、日本を食べる マイケル・ブース
2013年45冊目。

- 作者: マイケル・ブース,寺西のぶ子
- 出版社/メーカー: 亜紀書房
- 発売日: 2013/04/09
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日本食に感動するイギリス人のグルメ本がなんか可愛い - NAVER まとめ このまとめを見て読みたくなって、居ても立ってもいられず、有隣堂本店に赴き、購入して、その日のうちに読み終わってしまった。超良作。超面白かった。
日本食について書かれた本を読み、これは体験しなくては! と思い立ったフードライターの著者が、妻と子供2人を引き連れて来日。3ヶ月ほど滞在して、日本料理を食べまくるという内容。
この本の魅力を伝えるには、上で示したnaverまとめだけで十分だと思う。
この本のいいところは、一家で日本に来たという点だ。著者が一人で日本にきていればただの食レポ本で面白くなかったかもしれない。でも、この子どもたちの日本食や、日本文化への反応が描かれることで、なんだかコミカルで、柔らかい、かわいらしい内容にないっていることは間違いない。甘いタレのかかった焼き鳥を食べるこ子供たちの描写や、把瑠都と相撲をとって勝つ様子など、本当に微笑ましい。
また、翻訳がすごくよくて、訳しすぎてないところがよかった。時折、外人特有の皮肉の聞いたジョークが良くわからない部分があったけれども、それも含めて、日本という異文化と接する外国人の反応というのが、日本語になっても失われず、それでいて、読みやすい文章でありつづけるという。ちょっとものすごい翻訳だと思った。
超オススメ。今年一番おもしろかった一冊。
ヒア・カムズ・ザ・サン 有川浩
2013年44冊目。

- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/09/28
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これは……。有川浩でもこういうの書くんだ、という本。悪い意味で。
7行のあらすじから、全然違う物語を2編つくりましたーという作品なのだけれども、ただそれだけ。読み進めていくと、「俺の考えた最強の涙頂戴ストーリー」みたいな、素人が書いた設定集を延々と読まされている感じのする内容。