読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

名称未定ドキュメント"Que"

hidesukeの読書感想文

スクラム・ブートキャンプ ザ・ブック / 西村直人 永瀬美穂 吉羽龍太郎

読書 スクラム

2013年10冊目

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK

超良書スクラムを始めたい人、すでにスクラムをやっている人、スクラムをやりながらいろいろ模索している人などなど、すべてのスクラムをやる人は絶対に読んだほうがいい一冊。

前置き

会社などでスクラムの布教活動をして、最後に参考書籍を挙げるときに「まずはスクラムの本じゃないけど……」と断りを入れてアジャイルサムライをオススメすることが多かった。

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

たしかに、アジャイルサムライは名著だし、挿絵が多くすごくわかりやすい。とっつきやすいし、理解しやすい、読みやすい。

けれども、これはアジャイルなソフトウェア開発本であって、スクラムの本じゃないのです。じゃぁ、スクラムの本は? といわれると、スクラムガイドをオススメするくらいしかなかったのが現状のベストか……。アジャイルな見積もりと計画づくりは、書いてあることはすごくいいんだけど、正直読むのは苦行。

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

経営者やマネジメント層にリーチするには、最近、「アジャイル開発とスクラム」という超良書がでたので、今後はそれを渡せばOK

アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント

では開発チームには? と思って本書を読んでみたら、あらびっくり、俺向きだった。

この本の内容

今までアジャイルサムライはラノベ(いい意味で)」と言い続けてきたのだけど、スクラム・ブートキャンプ ザ・ブックは絵本だ(いい意味で)。中身はお話仕立てで進んでいく。

とある会社で、スクラムで開発を始めることになり、右も左もわからないままスクラムマスターとなった主人公の"ボクくん"を中心に、試行錯誤しながらスクラムでソフトウェア開発をおこなっていくという漫画だ。

お話仕立てがすごくいい

そう、漫画なのだ。各章の最初と最後に数ページの漫画が掲載されて、章の中身では主人公のボクくんが「なにが問題なのか」「どうすればいいのか」「こうやってみよう!」とその章のテーマとなっている問題について、問題点からその解決作までを考えるという一連のプロセスがすごくいい。

「こうしなさい」ではなくて「こうすればいいんだ!」であるところがすごくいいし、すごく共感できるし、すごく俺向きだとおもった。

何が俺向き?

自分は認定スクラムマスターで、認定スクラムプロダクトオーナーで、仕事ではあるプロジェクトではプロダクトオーナーを任され、あるプロジェクトではスクラムマスターを任されているという立場。

この本で「俺向き」と思ったのはスクラムマスターとしての自分向き。

とあるスクラムチームを率いているのだけれども、とにかく常に試行錯誤。一つ解決したら次の問題がでてきたり、うまくいっていると思っていたらあれあれ? ストーリーが消化されないぞ?? となったり、とにかくいつもいろんなことについて悩んでは解決方法を模索している。

おや? この構造……この本とおんなじや!!

スクラムというのは、自分たちのやりやすい方法や自分たちにフィットした方法を常に模索してチャレンジして姿形を変えていくやり方だ。だから、この本のように「問題点」がでてきて、それについて悩み、「解決策」を考えて、「チャレンジしてみる」。そして「失敗から学ぶ」。この繰り返しのプロセスこそが本質で、それを本の内容自体が体現しているのがすごく良いとおもったし、俺向きの内容だと思ったし、勇気づけられた。

まとめ

認定スクラムマスターな僕が「僕向き!」と言っちゃったけど、もちろんスクラム初心者にもオススメの本ですし、実際にスクラムを進めてみて壁にぶつかったときに読み返すとすごくいいかもしれない内容、章立てになっている。

この本は会社の机の、アジャイルサムライの隣において、常にリファする一冊になるでしょう。