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アジャイルレトロスペクティブ Esther Derby and Diana Larsen

アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き

アジャイルレトロスペクティブズ 強いチームを育てる「ふりかえり」の手引き

訳者の 角征典さん @ から献本いただきました! ありがとうございます!

会社で2年くらいスクラムで開発をしていて、スクラムの回し方じたいは随分わかってきた。
でも、多分それだけじゃ全然だめで、実際にいろいろ不都合があったり、チームになじまなかったり、プロジェクトが失敗したり、火を吹いたり、わけわからなくなったり、ギスギスしたり、人間関係壊れたり、まぁ、いろいろあるわけです。

それをどうにかしないといけない。僕達にあった方法に変えて行かないといけない。
スクラムのプロセスをたんになぞっているだけのスクラムマスターじゃいかんのですよ。
もっとドラスティックに、プロセス自体に手をいれていかないといけないんです。
守破離スクラム! そろそろ「破」に移行しないと!

……と、大きな視点での問題意識はあるのですが、日々の開発に追われて大規模にメスを入れるというのはなかなか難しい。

そももそも僕はこう感じているけど、チームはどう感じているのだろう?
Sprintの振り返りで KPTでの振り返りはやっている。
でも、今やってるKPTは「ただ、KPTやっているだけ」という感じで、なかなかプロセスそれ自体に関する問題というのは出てこない……。

僕が今、僕が見ているプロジェクトで最も問題があってエフェクティブじゃないなぁと思っているのがデイリースタンドアップと振り返り(レトロスペクティブ)。
まずは、その振り返りについてなにかいいアイディアがないか、とヒントを求めてこの本を読むことにしたのでした。

本書では、振り返りの意義や、収集するべきデータについてまず書かれ、次に様々な振り返りやり方、プラクティスが列挙されている。
このプラクティスの量には正直面食らったし、僕達くらいの規模(5人くらいのチームで長くても半年くらいの期間のプロジェクト)で、ここに書いてあるようなふりかえりを実施できるのだろうか……と、ちょっと引いてしまった。

しかし、この本で僕がどかーんと雷に打たれたような衝撃を受けたのは、「感情」についてのデータを収集するという点について繰り返し繰り返し出てきたことだ。
なるほど、感情だ。
正直なはなし、(僕も含めて)エンジニアは感情の表現が下手な人が多い。四六時中顔を合わせて議論しているチームでも、よっぽど気の合う人とじゃないと、酒のんで腹を割って話たりしない。お互いが、心のなかでは何を考え、どう感じてるかはわからん。
チームがどう感じているかを知ることができれば、たしかにいろいろ変わることができるかもしれない。
話している相手の顔色をみながら物事を進めるのはすごくストレスだ。自分にとっても相手にとっても。
カラードット(学校とかでつかった、色がついて小さいまるいシール)を使って、それについてどう感じたか?を投票してもらう方法とかもすごくいい。

スクラムもソフトウェア開発も、結局は人間がやっている営みなので、感情を無視することはできないわけで。いままでは、仕事だから私情は挟まないでしょ? みたいなところがあったのだけど、今後はその、感情についてのデータを集める方法というのを考えてみたいと思った。

@さん、献本、本当にありがとうございました。