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アジャイルなゲーム開発 クリントン・キース

アジャイルなゲーム開発 スクラムによる柔軟なプロジェクト管理

アジャイルなゲーム開発 スクラムによる柔軟なプロジェクト管理

会社の人がおすすめしていたので、原著を借りて読んだり、読書会に参加したりしてぼちぼち英語の原著を読み進めていたのだけれど、読書会で読み終わる前に日本語版が出ちゃいましたw

いろいろなセミナーや、CEDECなんかにでていると、アジャイル/スクラムといった開発手法がゲーム業界にものすごいスピードで取り入れられている。
web屋やSIer, ソーシャルゲームメーカーのような継続的にリリースがある分野だけでなく、PS3やWiiのようないわゆる据え置きゲーム機向けの開発でもどんどん採用されていっている。

そういえば、この原著Agile Game Development with Scrum*1読書会を主催しているAimingの小林さんが、以前、クソゲーを作る組織とそうでない組織という題でプレゼンをおなっていた。

スクラムとかアジャイルというのは、上手に使えばこういう「クソゲーを作らない」というのに、すごく有用なやり方だ。
そのゲームが面白いかどうかをとにかく初期段階で見つける。その面白さを掘り下げていくという方法をとれるからだ。

なので、ゲームメーカーでスクラムが広がるのはとてもいいことだし、自然な流れだとおもう。
スクラムはシンプルなフレームワークなのだけれども、はじめるのがなかなか難しい。学習コストが激高い。

最近ではアジャイルサムライ*2という良書があって、これを読むとアジャイルの考え方はわかるのだけれども、この内容はスクラムではない。
まぁ、スクラムガイドなどを読めという話もあるんだけれども、ゲームを作っていく上では、ゲームに特有の問題などが多々あり、そのまま適用するのは難しい……。

そこでこのアジャイルなゲーム開発である。
僕は、(ゲーム開発関係者なら)アジャイルサムライの次に読む本としておすすめしまくっている。
本書の前半は一般的なスクラム開発に関する内容で、後半はゲーム開発に特化した内容になっている。
文章も平易で読みやすく、上げている例も大変わかりやすい。コラムはときどき「こいつは何をいいたいんだ……?」みたいなのもあるけれども……。

scrum but... な内容ではあるのだけれども、スクラムでゲームを開発するうえでの、ヒントや示唆が多く載っている。
スクラムは、決まったやり方はなくて、スクラムを通して、自分たちにあったやり方をどんどんさがして、改善していけばいいのだけれども、そういう改善に役立つ話がわんさかのっている大変役に立つ良書である。


ゲーム開発者の皆様には本当におすすめなので、是非よんでもらいたい。

*1:[asin:0321618521:detail]

*2:[asin:4274068560:detail]