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hidesukeの読書感想文

定本 物語消費論 大塚英志

読書

定本 物語消費論 (角川文庫)

定本 物語消費論 (角川文庫)


以前、ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2を読んだのだけど、これ、凄く納得した、目から鱗だったのだけれども、前提知識不足でいまいち噛み砕けていなかったのだ……



というわけでそれの前提知識篇として「物語消費論」「動物化するポストモダン」という純で読んで行っている。


さて、この「物語消費論」一番最初は1989年に刊行され、加筆修正をくわえて平成13年(2001年)に文庫版が出版された。
語られている話は80年代〜90年代初頭にかけたオタク論なのだけどなるほどなるほどと思わされる事が多かった。前提知識も少なくてすむ、すごく取っ付きやすかった。


ビックリマンシールの大ヒットを題材に、「物語消費」について語られている。


同人活動とか、同人誌の愛好者の人にはとても分かりやすい概念かもしれない。
文庫版あとがきで筆者は「物語消費」について、こう説明している

『物語消費論』がかつて問題としたのはそのような「インターネット的欲望」に先行して成立していた特定の環境下では人はいかに自らの情報=物語を形成するかについてである。その仕組みをぼくは「物語消費」と本書で呼んでいる。「物語消費」とはただ、モノに替わってそれに付加された物語が商品の価値として取って替わるという事態のみを意味するのではない。送り手からもたらされる断片的な情報を想像力をもって接ぎ木し、更には「世界観」という枠組みの中で限定的に「物語」を紡ぎ出すという新しい消費の形式をぼくは「ビックリマン」や「コミケ」といった八〇年代末の現象から抽出し、消費モデルとして提示した。


もう、これが全てだといっていい。
ここでのキーワードは消費者が共有し、消費するものは「物語」ということ。
これが動物化するポストモダンではさらに分解されてそれぞれの「要素」となっていくのだが、これはまた次のお話……



物語消費論 => 動物化するポストモダン => ゲーム的リアリズムの誕生 という順序で読んでいくと現在のオタク的消費/製作活動をかなり鋭くきりとった現状をしることができてとても面白い。

動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)

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ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書)

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