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hidesukeの読書感想文

三国志 第一巻 宮城谷昌光

三国志〈第1巻〉 (文春文庫)

三国志〈第1巻〉 (文春文庫)


一冊よむのにでぇれー時間かかった……
しかし、宮城谷昌光の作品は最初を乗り越えるとあとは以外とすらすらと読める。
ので、これを超せば……超せば!


というわけで宮城谷昌光版『三国志』です。
三国志はいままで、吉川英治版は読んだ事ある……あと真・三国無双とか好きよw


この第一巻には、劉備曹操孫権もでてこない。
じゃぁ、誰がでてくるんじゃ?
『曹騰』(そうとう)
という人が第一巻の中心人物である。



曹騰とはだれか?
曹がつくからには曹操の関係者なのだろうが……。
実は、彼、曹操の祖父に当たる人物。
皇帝の側に使える宦官である。
故に、彼の息子は養子であり、その子が曹操である。


第一巻は曹騰が生まれるところから始まる。
後漢の時代、外戚が跋扈し、国が多いに乱れ滅ぶ寸前までを描く。



あとがきで著者が書いているのだが、
いわゆる三国志は『三国志演義』が題材になっているので、物語として面白く作られている。
著者は、そこに隠匿された歴史の影を見いだしてしまい、その隠匿された部分も含めて、歴史小説「三国志」を書こうとしているらしい。
そのためには、どこから書けばいいのか。
吉川英治三国志劉備が、草蛙売りをして、茶を買って母にとどける道中から始まった。
しかし、宮城谷昌光は「国家」にスポットを当てて描いている。
ならば、後漢が滅びるところから書かねばなるまい……と。



宮城谷昌光の小説は、「皇帝」の物語ではなく、その『臣』の物語を描く。
『忠』の物語だと思っている。
国のため、皇帝のために必死に働く有能な臣の物語だ。



全七巻の大長編であるが、これ、きっと胸を熱くさせられて泣くんだろうなぁ……