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ゴーゴーカレーでロースカツビジネスルー増し頼んでキャベツを4回おかわりするブログ

スカイ・クロラ 森博嗣

スカイ・クロラ (中公文庫)

スカイ・クロラ (中公文庫)


さてさて、映画をみてから原作を読んだので。映画のイメージに引きずられ映画との比較になってしまうのですが……
このお話を小説から読んでたらどうだったかな?
えらく静かで、表面上は何も起こらないように感じるのだけど、案外いいテーマの良作。


映画とほとんど同じ展開だったのだけど違う点は二つ。

  1. 終末
  2. ティーチャの存在


物語の終末に関しては、このテーマを際立たせる意味で映画のほうは秀逸。
繰り返す物語には、そっちのほうがいいだろう。



映画では重要な役割を担うティーチャ。
黒豹のマークの戦闘機に乗る凄腕の男。
戦闘機乗りなのにキルドレ(思春期の姿で永遠を生きる人達)で無い大人の男。


小説ではなんだか恐ろしくぞんざいに扱われて、ティーチャという名前すらでてこない。
この人物は映画では何を意味しているのだろうか。
恐らく、これもテーマを際立たせるための仕掛けだろう。
キルドレは殺される以外では死ぬ事はない。
絶対的な力を持つティーチャはキルドレの死の象徴であり、無限に繰り返す日々のトリガでもあるんだろうな。


小説のセカイはどっちにむかっていくのか。
いい小説だった。続きをばんばんよんでいこー