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ゴーゴーカレーでロースカツビジネスルー増し頼んでキャベツを4回おかわりするブログ

陽気なギャングが地球を回す 伊坂 幸太郎

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)

実は伊坂幸太郎を読むのは初めて
面白い、面白いという噂はかねがね聞いていたし、Dr.Tもお勧めしていた。
そして本屋大賞2008を『ゴールデンスランバー*1が獲得したので読んでみた


独特の文章だ。
語彙や表現が独特というわけではないのだけれども、独特の間が存在する。
それぞれキャラのたったユカイな登場人物たちなのだがどこと無く淡々とした印象を受ける。


銀行強盗をたくらむ4人組。
見事に銀行強盗は成功するのだが、逃走途中で戦利品の4000万をまんまと奪われる。
そこで泣き寝入りをしないのがこの陽気なギャング達。
奪った相手に意趣返しをするのだが……


ラストの怒涛の伏線改修っぷりが激熱い!
「この登場人物はこうこうこう言う人間なんですよ〜〜」という紹介部分だと思っていたらなんとそこが伏線で、えーー! ここにつながるのか!!!
と、なかなか新鮮な驚きを伴った満足感があった。
なんというか、さりげなく、極々さりげなくちりばめられた伏線がラストの数ページでバリバリ回収されていくのは気持ちいい!
著者は物凄い量の「書き直し」をするらしいが、その偏執的とも思える推敲の結果と考えると納得のできばえ。


よい読み物でした◎

*1:[asin:4104596035:detail]