名称未定ドキュメント"Que"

ゴーゴーカレーでロースカツビジネスルー増し頼んでキャベツを4回おかわりするブログ

センセイの鞄

センセイの鞄 (新潮文庫)

センセイの鞄 (新潮文庫)


静かな恋愛小説です。
老センセイと40くらいの主人公の恋の物語。
最初は飲みやでばったり会って、気付けば飲み友達。
穏やかに時間は過ぎて行き、二人の距離が徐々に狭まって行く。
本当に静かな、静かな物語です。


hidesukeはゼッタイこの話好き! と言われてはや3年。いつかは読もうと思いつつ、手に取って読んでみて、やっぱり面白かったらなんとなく癪だなぁ……と思って読まなかったのだけど、これは、たしかに、面白かった。


主人公のツキコさんはセンセイのどこに惹かれたんだろうなぁ、と考えながら読むと面白いかもしれない。
「彼(or彼女)のどこが好き?」
といわれて「うーーん」となってちょっと考えてしまうのは、きっとこういう恋愛からなのかなぁ


加持リョウジ曰く

恋の始まりに理由はないが、終わりには理由がある

この理由の無い恋の始まりを上手に描いた作品。
最後も湿っぽくならずに、読後感がとてもいい。なんだか、近所の居酒屋ののれんをくぐるとセンセイが姿勢よく、酒を自分のおちょこに注いでいそうな気がする。