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ゴーゴーカレーでロースカツビジネスルー増し頼んでキャベツを4回おかわりするブログ

天使の梯子

天使の梯子 Angel's Ladder (集英社文庫)

天使の梯子 Angel's Ladder (集英社文庫)


恋愛小説が好き”だった”。
なんか最近はなんだかこういうピュアな恋愛小説って、読んでてなんだか痛々しくて……。
いたずらに彼女いない歴が長くなっているというのも理由の一つ。
女気のない日常を送っているというのも理由の一つ。
いろいろな事に関して無感動に成って行く自分がいるというのも理由の一つ。
他人に『優しいフリ』をして我慢するということができなくなったというのも理由の一つ。
多分、今はいろいろと落ちこんで行く時期なんだろうな。傷つくの分かってていらんこと言ってみたり。昔から、自分が一番嫌いな者は自分自身。と冗談半分に言っていたけれども、最近ではそれもあながち冗談ではなくなってきましね。


さて、天使の梯子のいいところは救いがあるところだ。柔らかいハッピーエンドで終わること。
読後感は凄くいい。さわやかで優しい気持ちに包まれる。いや、読んでいて「なんとご都合主義!」と思う部分は多々あったけれども、名作であると断言できる。
天使の卵*1を読んだのはもう7年とか8年とか前だからストーリーは全然覚えていない。とりあえず、ネットで調べて思い出した。あー、そうそう、そういう話だった。
天使の梯子は天使の卵の10年後が舞台であり、卵のヒロインの妹の夏姫がヒロインの話。また、姉と同じような恋愛をしてしまうのだ。
最後は、本当に望ましい形でのハッピーエンド。是非、卵と一緒に読んで欲しい。


村山由佳は自分が始めて好きになった作家だ。文庫本は全部もってる。毎年、夏に発売される「おいしいコーヒーのいれかた」シリーズを楽しみにしている。彼女の書く作品は全て恋愛小説だ。特に、年上との恋愛やちょっと変わった恋愛(実は兄妹だったり、レズだったり)といったものを描いた作品は秀逸。
一番好きな作品は『翼 - cry for the moon』*2かな? 星々の舟*3も好きだけど、あれはなんだか救われない感じがする。
今回の作品は8歳年上の彼女とつきあう主人公の話。甘く切ないけれど、それぞれが持つ心の傷と、それを乗り越えて行く様子を見事に書ききった名作。


……へたれな自分をどうにかしたいな。

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