- 作者: 上甲宣之
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2006/11/10
- メディア: 文庫
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帯のあおり文句に「なんてステキにくだらないんだ」と書いてあって、それに惹かれて手に取ってみたら、なるほど、確かにくだらない。
くだらない内容を真剣に、真剣に書いているので面白い。
笑いが取れるとか言う面白さじゃなくて、ストーリーがきちんと面白い。
東京に向かうバスがバスジャックされる。
犯人の要求は乗客にババぬきをさせる事。
最終的に負けた乗客は犯人と共に死ななければいけない……
というストーリーなのだが、ゲームを盛り上げるために様々な特殊ルールが追加されている。
こんな「負けたら死ぬ」という状況じゃないと面白くもなんともないルールなのだが、これが実にいいかんじに効いている。
そして一癖も二癖もある登場人物達が激闘を繰り広げるわけだ。
作者はなんとホテルのベルボーイが本業で、このミステリーがスゴイ大賞でデビューしたらしい。
すこし、薄っぺらでそこの浅い感じがしないでも無いがエンタテインメントとしてよく出来ている小説でした。
ババぬきを、あなどる事なかれ